12月8日の日記

2012年12月8日
母の還暦祝いに、今年母を撮った/母の写っている写真がわりとあるので、まとめてアルバムにして送ろうかな、とおもって、なんとなくネットで調べてみたら(「還暦 アルバム」で検索)、〈小学生じゃあるまいし、そんな子供だましなもの、だれも喜びませんよ〉と発言小町のアンサーに書いてあるのを発見。なるほどー! い、いや、べつにモノもあげるつもりだよももももちろん、そそそそれだけじゃないしー、とパソコンの画面の前で言い訳。

お金があまりないけれどもいいものをあげたいので、ストールとかスカーフとかブローチとか、かんがえてるのだけれども、いかんせんお金がない。
お金がなくていちばん悲しいときというのは、こういうふうに誰かにものをあげたいときに、いいものをやすやすとは買えないことだね…と昔、友人と話したことがあったわ。
 両親はホテル(新宿)に泊まり、私は妹の部屋(武蔵野)に泊まる。
 私と妹が9時ごろ起床したので、新宿駅に着いたのは11時過ぎ。駅の構内で母に電話をかけると、西口のモザイク通りの入り口にいると言う。じゃあ改札をくぐってそっちへ行こうとしたところ、私のスイカがチャージ不足なのを処理している間に、妹がいなくなっていた。もう母に会いに行ったのかな、と階段をのぼりモザイク通りの入り口へ行くが、母も妹もいない。母に何度か電話をかけてみるがでない。モザイク通りの坂を2往復して探すけれどもいない。と、妹から電話がかかってきて「あんたどこにおるの」と言う。モザイク通りにおるよお、と返したら「信じられん、なんで先に行ったん!」と妹。どうやら改札をでた脇で待ってくれていたらしい。ごめんごめんと謝って経緯を説明し、階段を降りて妹と落ち合ったところで、母から電話。
「ごめんごめん、どうしても我慢できんで、トイレに行っちょって、でられんかった」「あらそう、いや大丈夫だけど、どこにおると」「また同じところ。あんたお父さんに電話すりゃよかったつに」「いや、お父さん話が通じんきん、めんどくせえ」「まあ、ホホホ」「モザイク通りの入り口ね?」「そう、おだ、きゅう、小田急線があるよ」「ええ? いま駅のなかにおるの」「西口、西口におるよ」「モザイク通りの入り口なのね?」「そうそう、看板がある」「小田急と京王のあいだの細い道?」「けいおう? なにそれ」
 電話を切らないまま、西口の小田急線改札とモザイク通りの入り口を行ったり来たりして探すも、いない。「おかあさんおらんやん、もう、どこにおるの! 小田急線以外になにがみえる?」とやや大きな声で言うと、「あの、こちらは、小田急線改札です。南口です」と、いきなり知らない女の人が時報みたいな礼儀正しさで返してきた。びっくりしつつも、声を精一杯愛想よくして、「あの、南口ですか、そこ」と訊くと、「はい、そうですね、入り口付近です。南口はおわかりになりますか?」「はい」「南口の、小田急線改札とモザイク通りの入り口のあいだくらいです」「あ! そうですか! ありがとうございます、すいませんご迷惑をおかけして」「いえいえ」
「わかった?」と母の声に変わる。「おかあさん西口じゃないやん! とりあえずそっちに行くわ」

 説明してくれた見知らぬ女性は、母によると〈制服を来たお姉さん〉ということだった。落ち合った後、母が指差した看板にはたしかに〈西口〉と書いてあったが、上向きの矢印↑が付いていた。

まほちゃん

2012年12月4日 読書
 妹と一緒に、上京してきた両親のお供をして、都内を行ったり来たり。3日間。
 デジカメのバッテリー寿命が短くなったので、予備としてもうひとつ買い、フル充電して備えたのだけれど、いらなかった。

 タレントやモデルの妊娠本を買いあさっては熟読している妹が、引っ越しにむけての片づけをなかなかしないものだから、「そんなんで、こどもが育てられると、おもってるの!」と怒ったりした、のは、母になったことがない私。

 妹の結婚に際して、両家の顔合わせのための上京。顔合わせのお食事会には出席せず。緊張をゆるめるために酒の力を借りた母が、「この子は、産まないつもりだったんですけど、いちばんこの子が親孝行な子になりましてねえ、ホホホ」とあちらのご両親に語った、とあとで話を聞いた。

11月28日の日記

2012年11月28日
自民党 日本国憲法改正草案対照表 2012版↓。
現行の憲法の前文は文学のかほり高い。悪文だとよく聴くけれど、すごい名調子ですね。

http://www.geocities.jp/le_grand_concierge2/_geo_contents_/JaakuAmerika2/Jiminkenpo2012.htm

基本的人権を謳う97条がまるっきり削除されてやばい、と話題ですけれど、家族は互いに助け合わなきゃいけない、という項ができたのが怖い。新自由主義はんたい。

LONG SEASON

2012年11月28日 音楽
高尾に行ったときに貝垣くんと魔亜子ちゃんの後姿を撮った写真が、このジャケに雰囲気が似ているので(構成は似ていないけれど)、好きなのであった。

ちかごろ肩に力のはいる機会が多く、猫背がさらに無様なことになりそうで、いやいや。フィッシュマンズを歌うとすごくおなかに力を入れなければならないのが、よいわ。

11.25 デモった

2012年11月26日
渋谷でデモってきた。もう何回目かな、とおもうと、ブログをつけているのが便利。すごく晴れていた。
人数は少なかったような。千人きっていたかな?
すごく久しぶりのひとと、何回も顔を合わせたひとと。白山さんカップルがこれでもかと叫んでいたのにのまれる。

デモ以外で渋谷に行くことがないので、デモの最中はじつは、ファッションビルの看板をみたりして、ものすごく注意散漫なのであった。と、これは私だけでしょう。どうせなら道行くひとをみようとおもう。

きょうは歩きやすかった、とセジさんが言っていた。歩く速度が以前より早かったらしい。人数が少なかったせいかとおもう。そんなことに気付かないのが恥ずかしい。

打ち上げで話されていたことに、いろいろおもうことがあるが、言葉にできず。あとでメモをして、考えなきゃ。

Commune

2012年11月22日 音楽
YUKIがitunesに入っていたので、(ソニー…)、「恋人よ」だけ買おうとおもう。

それにしてもライブ映像のYUKIはすごく気持ち悪い。MCも、ものすごく下手な女優が演技で仕方なしにやってるようなハイテンションで、それがYUKIの素であるようなので、なおさら気持ち悪い、とおもうのは、私だけなのかな。女性アーティストに興味がある人と、是非その辺お話ししたい。
基本的にぶりっ子×情念のひとだとわかっているのだけれど、何がこのひとをこのように歪めているのかなあ。YUKIに現代日本の女の暗さのいちばんの暗さをみるような。なんつって。

Crosby Stills & Nash

2012年11月22日 音楽
ニール・ヤングよりバッファロー・スプリングフィールド、バッファロー・スプリングフィールドより、これが。
ユリイカの矢川澄子特集、長年の友人・多田智満子の語る矢川像が面白くて、いまさら衝動買い。もう亡くなって10年は絶つのかな。
多田によれば矢川はものすごくいじけたひとだったそう。若いころ矢川は多田に向かって、「私はガラスだけどあなたはダイヤモンドよねー」と評したらしい。ガラスは壊れやすく、ダイヤモンドは世界一硬い石というので、無頓着にひとを傷つけると詰りたかったらしい。なんて、面倒くさい! ちょっと私に似ている。

ほかのひとの書いたものは、澁澤との関係を抜きにして矢川は語れないと言わんばかりに書いていて、ちょっとげんなりした。佐藤亜紀が対談で「そういう話はうんざりです」とキレていたようなのが偉いなとおもう、そしてこんな半分ゴシップでできたような特集本を買ったことを後悔。ただ、矢川もサービス精神があるせいか単に無邪気なせいか、生前から訊かれれば話すようだったし、澁澤のことは別れても嫌いにはなれなかったようなので、何とも言えない。
なんとなく、男の子になりたかった人だったのかな、と思う。〈不滅の少女〉というユリイカの特集の副題、矛盾するようでいて、さもありなん。男の子になりたいとおもいながら少女でいるあり方は、べつだん珍しくない。あー、吉野朔美の「少年は荒野をめざす」の主人公と一緒ですね。女であることに葛藤したり苦しんだりしても、フェミニストにはならない。(なるべきだ!と思っているわけではないけれど)。

それにしても中絶の話がわりに出てくる。中絶について矢川の語ったことは、引用されている通りを信じるならば、気にしていなかったり腹を立てていたり、一貫性がない。いいかげんだな、というより、乗り越えられなかったというか、どう受け止めてよいのかわからなかったのかな。
そして武田泰淳も妻に中絶させていたとかいう話も書いてあって、げんなり。以前友人が「日本人って中絶に関しては罪悪感が薄いのではないかとおもう」と言っていたのをおもい出す。

そんな矢川が、結婚して子供産んで育てて死ぬ、という平凡な女の一生もの・「雪のひとひら」を好んで翻訳したのも、へんな業のような、それとも〈さもありなん〉という事態なのか、どうなのか。

それにしても、特集号の巻頭に載っている手書き原稿の童話「おみまい」の、童話の伝統にならうような結末は、ちょっとこわかった。そして四方田犬彦の論考はスウィフトの祈りの風刺・皮肉と関連付けて矢川を語っていてちょっと興味深い、とおもったら特集号を太稲子さん家に忘れた、かなしい。

11月21日の日記

2012年11月21日
Olden Yolk - Violet Vagaries
http://www.youtube.com/watch?v=J4pYGQrSsi0

11月20日の日記

2012年11月20日 音楽
Bruno Mars - Locked out of Heaven
http://www.youtube.com/watch?v=e-fA-gBCkj0
新譜たぶん買わないけど、ラジオな曲でよい。
ブルーノ・マーズの軟派さ加減に貝垣くんをおもう。

B級映画のように2

2012年11月20日 音楽
これも文フリ雑誌でレビューした。愚直な怒りに元気をもらう。
ストレートな怒りというのは、ヒップホップに任せるしかないのかな?

「いきり立つ原子炉/たたなくなったチンポの代わりの」という男性的比喩は、鼻じらむほど愚直かもしれないが、そもそもヒップホップの歌詞は、わかりやすくないと通じない。喧嘩を売らなきゃならない、という至上命令もあるようだし。
むーん、女性的比喩はなにか、ないのかな? 「燃やされ続ける母の愛」かしらん、などと考える。

母の愛は燃やされ続けるけれど、だれも母を愛さない。原子炉。
くるりの新譜がすごくつまらなかったのにショックを受けた。文フリ雑誌でレビューしたのですが、ショックのあまりにディスってしまい、別の友人のさわやか称賛評に戸惑う。

いろいろな人の意見を聴きたい、私のように戸惑った人はいないのかとおもうけれど、音楽はけっきょくのところ、どれほど言葉を尽くしても感覚的なものだと考えが至ったのだが、どうなのだろう。気持ちよいかよくないか。おもしろいかそうでないか。のれるかのれないか。泣けるか泣けないか。わーなにこれすごい、と思えるか思えないか。などなど。
音楽を聴くってどういうこと?

ぜんぜん聴きこめないので岸田のブログをみてみたりしたけれど、やっぱりぜんぜんつまらない。そしてジャケもぜんぜんセンスが良いとは思えなくて、画像も出さないでおく。代わりに岸田が某所で好きだと言っていたドクタージョンです。ドクタージョンは、すごくおもしろいな、と思って好きです。どうおもしろいかまだ説明がつかないけれど。
どうつまらないのか考えたいと思って聴き直すのは、非常に苦行のような態。
音楽を聴くって、どういうこと?

*くるり岸田の「のぞみ一号」についてのセルフライナーノーツ
「アトム」だって「ドラえもん」だって、原子力が動力だったんですね。

残念ながら、多くの人々の生活や幸せを奪い、大きな負の遺産を作った原発事故は、多くの課題を若い世代に残しました。

大切なひとりの友人から、三つの「あ」が大事なことだと教えてもらいました。「あせらず」「あきらめず」「あてにせず」。

それを若い世代に伝えるためのメッセージ・ソングであり、同時に、今まで頑張った世代に対する、労いのブルースでもあります。

この文章は、私はまったく評価したくない。
ローリン・ヒルの歌う「Joyful, Jouyful」に泣いた。おとといもその前の日もその前の日も。あほなんだと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=-wNmlrdCBkE

シスターズの「Ball of Confusion」。これを初めて聞いたときはたぶんすごくポカーンとしたんじゃないかな。だって私の生きてたところではまず聴くことのできないことの音楽だったんだい。
http://www.youtube.com/watch?v=dSYkWM0hEjo
原曲はテンプテーションズだとはじめて知った。マイガーール、マイガーールのイメージしかなかったよ! おおーおもしろい。
http://www.youtube.com/watch?v=JWtIvoub6XU

おそらく中学校の頃にこれら(1&2)をみたけど、私の音楽はここから始まっているのだわ、と確認。歌って踊ってすごく楽しそうな人がとにかく好きなんだ。

お知らせ

2012年11月12日
11月18日日曜日、文学フリマに参加します!
というわけで文章を書いたのであったが、縦書きなので漢数字にしなければならない(ということもないけれど、慣例を鑑みて)のに意外と四苦八苦した。ふだん数字がどう書いてあるかとか全然気にしていないんだな。

ちなみにデモ日記を書きました。詳細は以下のリンクと秘密にて。

文学フリマhttp://bunfree.net/

11月10日の日記

2012年11月10日 音楽
終わったような気もするが、なんかもう、何も終わっていない、という。

Moses Hightower - (アイスランド語なので書けない)
http://www.youtube.com/watch?v=MYvb_A-Ng1U
ジャケがナイス。

Asgeir Trausti - (やっぱりアイスランド語なんで書けない)
http://www.youtube.com/watch?v=coptRCCDOkM&feature=related
ジャケがアッシャーみたいで怖い。ライブ映像だとめっちゃふつうのにいちゃんなのに!

11月8日の日記

2012年11月8日
最近の日本のヒップホップってーわかんないのよねーん、とボヤいてた友人のために、(わかんないミートゥー)、手っ取り早い紹介ページをみつけたぜ。

http://www.shinchosha.co.jp/shincho/4649/201105.html

志人はほかの友人に教えてもらったのですがよかったわ。

11月4日の日記

2012年11月4日 音楽

Taylor Swift ft. The Civil Wars - Safe and Sound
http://www.youtube.com/watch?v=RzhAS_GnJIc

テイラーちゃん声でてなくない? くるしげ。下手くそなようで味があるとかそういう感じじゃない。しかし泣ける。ここ3日間風邪と蕁麻疹で朦朧としていたときこれがBGMだった。


熱がでているとき布団に入っているとすごく幸せを感じた。なんとなく死と睦みあう感じ。

長いよ

2012年11月4日
 妹が入籍。この日に入籍すると言われたのを忘れていて、次の日電話で、入籍したよーと報告された。あっけない。
 妹の名前は漢字3文字で読み3文字、夫(夫!)の姓は漢字3文字で読み3文字だから、長い名前になった。波止場亜里沙(はとば・ありさ)とか、そういう長さである。フィクションの世界にならいるかもしれないが、この世の人とは思えない長さ。万葉仮名みたい。おなかいっぱい。

呪い

2012年10月30日 読書
兄の、来年生まれる予定の2人目の子どもは、女の子だという。

おんな、おんな! あんた、なんて宿命。おんなに生まれるだなんて。いやだいやだ、私はろばの皮に隠れて落ち延びます。
おんななんてくだらないもの、よく選んだわねえ。私はどんな顔をして会えばいいのだろう。

生まれるのってこわいのよ。くだらないのよ。せいぜい頑張って生まれてくるんですな。あんたがあんたの女王さまになれるよう。これが私の呪い。

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