Dependent & Happy
2013年6月3日 音楽 コメント (1)
タイコクラブ行てきたんだじゃい。
私は一時間半しか寝ていなくって、同行したエネさんはテントの荷造りのため一睡もしていない、というなかなかの強行軍だったけれど、楽しかった。
あんまり観る気のなかったサンボマスターがステージから踊れや踊れ、済ましてんじゃねー、と喧嘩を売ってきたので、オーディエンスに加わる。山口隆はコールアンドレスポンスがじょうずだなとおもった、そこはロックというよりダニハサやカーティスみたいなソウルに通じる、フィクショナルじゃない雰囲気があったような(ライブ終わった直後に「ムーヴオンアップ」が流れていたし!)。すごく笑わされたし。あと福島に対する愛を語っていたけれどおしつけがましくないのが立派だなとおもった。
在日ファンクはサービス精神旺盛でお笑い的に楽しく、バンドの音が軽すぎず重すぎずでよかった。正直、途中だれる箇所もあったけれど。あとボーカルの人はそんなに歌うまくないけどがんばっているところが、そこはかとなく、ファンクというよりパンク。予習をして行けばもっと楽しかったとおもう。
コリン・ステットソンといういかついバスサックスを抱えたいかつい男性は、最初機械かなにかで音を厚くしたり重ねたりしているのかとおもったら、全部そのときに鳴らしているとわかり驚いた。しかも独りで。音が重たいけれど単純じゃなくいろんな重さを体感できて浮遊できる感じ。ぜんぜん知らない人だったけれど知れてうれしい。
キシバシは声がよくひびくのに感動したけれど、ライブでは声が全面にでていたのが予想とちがった。トクマルシューゴをおもいだす跳ね感があるけれど陶酔感がさきにくるのが、すこし苦手ではあった。
で、朝方、リカルド・ヴィラロボスを聴きながらしあわせにまったりしたかったけれど、限界に限界で寝たほうがよりしあわせだったので、30分くらいであきらめて眠った。うすく微笑みながら優雅な身のこなしで機器を操作していたのが忘れがたい。
テクノっぽいのでも踊ったりしたけれど、テクノっぽいのについてはよくおもいだせない。テクノの良いところは余韻があまりないところなのかなー。
いろんなひとに会えたのもたのしく興味深かった。もっと話せればよかったけれど、わりと気ままにフラフラしてしまった。すいません。
私は一時間半しか寝ていなくって、同行したエネさんはテントの荷造りのため一睡もしていない、というなかなかの強行軍だったけれど、楽しかった。
あんまり観る気のなかったサンボマスターがステージから踊れや踊れ、済ましてんじゃねー、と喧嘩を売ってきたので、オーディエンスに加わる。山口隆はコールアンドレスポンスがじょうずだなとおもった、そこはロックというよりダニハサやカーティスみたいなソウルに通じる、フィクショナルじゃない雰囲気があったような(ライブ終わった直後に「ムーヴオンアップ」が流れていたし!)。すごく笑わされたし。あと福島に対する愛を語っていたけれどおしつけがましくないのが立派だなとおもった。
在日ファンクはサービス精神旺盛でお笑い的に楽しく、バンドの音が軽すぎず重すぎずでよかった。正直、途中だれる箇所もあったけれど。あとボーカルの人はそんなに歌うまくないけどがんばっているところが、そこはかとなく、ファンクというよりパンク。予習をして行けばもっと楽しかったとおもう。
コリン・ステットソンといういかついバスサックスを抱えたいかつい男性は、最初機械かなにかで音を厚くしたり重ねたりしているのかとおもったら、全部そのときに鳴らしているとわかり驚いた。しかも独りで。音が重たいけれど単純じゃなくいろんな重さを体感できて浮遊できる感じ。ぜんぜん知らない人だったけれど知れてうれしい。
キシバシは声がよくひびくのに感動したけれど、ライブでは声が全面にでていたのが予想とちがった。トクマルシューゴをおもいだす跳ね感があるけれど陶酔感がさきにくるのが、すこし苦手ではあった。
で、朝方、リカルド・ヴィラロボスを聴きながらしあわせにまったりしたかったけれど、限界に限界で寝たほうがよりしあわせだったので、30分くらいであきらめて眠った。うすく微笑みながら優雅な身のこなしで機器を操作していたのが忘れがたい。
テクノっぽいのでも踊ったりしたけれど、テクノっぽいのについてはよくおもいだせない。テクノの良いところは余韻があまりないところなのかなー。
いろんなひとに会えたのもたのしく興味深かった。もっと話せればよかったけれど、わりと気ままにフラフラしてしまった。すいません。
祖父が死んだ。私が帰り着いたその日に死ぬ、というベストなタイミングを伺っていたところ、けっきょく間が悪く、死に目には会えなかった。
家に着くとさっそく、人が死んだ家の装いになっていたり、近所の親戚のひとが台所にいたり、経験したことのない家の雰囲気とせわしさに呑まれ、祖父の死んだ顔と対面させられてもなんとも発することばがない。投げつけたいことばを何ページも書き付けておいたはずが、よく読めないような心持ち。死んだねえようやく、と言ってみる。
祖父に言えるいろいろなことばは七割ほどは母から借りた恨み言であるけれど、残りは確実に私自身のものである。
あんたそんなに私が好きやなかったね、ほとんどだれも好きやなかったでしょ、人は老いるとそうなるのかね。
私はなかなか片付かない変わり者の娘だという評判がうすく流布しているだろうので、慌ただしい雰囲気に合わせて慌ただしく動き回り、愛想よく声をかけ、ご迷惑をかけますと頭を下げて回り、親戚のうつくしい思い出話にうんうんと頷いてやる。そんなふうに気が張っているなか、その場にいる人たち皆で食卓を囲んでいると、兄から私の現状と、そのとき私がしでかしたちょっとしたミスについて、突っ込みが二回くらいあり、二回目のそれに耐えられなくて、頭が痛いといって二階の空いている部屋にひきこもって、布団をかぶって嗚咽した。兄からすればサービスのつもりでお得意の毒舌を披露したのであろうけれど、お互いそれほど親しみも覚えない従兄弟たちは、どう笑ってよいものかわからなくて、はは、と力なく笑いを発しただけだった、今回ばかりは兄にセンスが欠けていた、と冷静に考えてみようとする端から、兄は私のことがうっすら嫌いなのだろうとおもいはじめるのを振り払えない。ついでに従兄弟の妻たちについても、居るだけでまったく働かないし、愛想も良くないのに、とくにだれも怒ってもいないのが、お門違いかも知れないけれど腹立たしく感じる。私は子どものころからずっとそういうことに関して言われてきたのに不公平だとおもい、かといってしゃかりきにそれに合わせて生きてきたわけでもないので、自分の中途半端さがばかばかしい。
兄の子どもはかわいがってやるけれど、私は死ぬまでこのことを忘れない、と誓いながら、でも私も兄のひどい火傷跡のことを笑ったことがあるかも知れず、兄もそのことを忘れられないのかも知れない、と考えだすと自分を心底見放したくなり、嗚咽がとまらない。やっぱり祖父は私のことが好きではなかったし、私はだから祖父が好きではなかった。自分のことだけ考えて泣く。
母が私の様子がおかしいのに気づいてやってきて、どうしたのよ、誰から何か言われたの? と問いつめられたので、ヒロキ兄が云々、と言ってしまう。お兄ちゃんも悪気はないんよ、許してやってね、寝ていなさいと布団をかけ直してくれる。しばらくして窓の外から母が、鮎美にいらんこと言ったでしょうと言っているのが聞こえたので、起き上がってそのほうをみやると、兄となにか話している。私はなんだか白けてしまい、丸ぎこえやぞ、と大きな声をだす。兄と母が振り返ったので、兄のほうに中指を立ててやる。
寝たままいるのはきまり悪いので、落ち着いてから台所へ降りてご飯を食べる。私が寝ていたのを頭痛のせいだと信じ込んで心配している親戚に、鼻炎アレルギーもあるから頭痛がひどいのかも知れない、と噓八百をならべたてていると、兄が子どもを連れてやって来て、アレルギーがひどいの? と訊くので、私鼻炎アレルギーよ多分、たまにくしゃみとか鼻水とかひどいときあるよ、今なんだっけ? ブタクサ? と言うと兄は、ブタクサは10月ごろですけど、といくぶん冷笑しながら突っ込みをいれてくる。そうなん、今もなんかあるよね、何だっけ? と話を合わせていると腹が立ってきて、てゆうか私、ひどい言葉に対してアレルギー持ちなんですよね、と兄を睨みつけてやる。兄の子どもは一才半なのに私の様子がおかしいのがわかって慰めようとしているのか、まるでチョウチョみたいに私の周りをばあ、ばあ、と言いながら飛び回る。私もばあ、ばああ、と言って調子を合わせてやる。ああそれはどうもすいませんでした、と兄は言い捨てて別の部屋へ行く。
家に着くとさっそく、人が死んだ家の装いになっていたり、近所の親戚のひとが台所にいたり、経験したことのない家の雰囲気とせわしさに呑まれ、祖父の死んだ顔と対面させられてもなんとも発することばがない。投げつけたいことばを何ページも書き付けておいたはずが、よく読めないような心持ち。死んだねえようやく、と言ってみる。
祖父に言えるいろいろなことばは七割ほどは母から借りた恨み言であるけれど、残りは確実に私自身のものである。
あんたそんなに私が好きやなかったね、ほとんどだれも好きやなかったでしょ、人は老いるとそうなるのかね。
私はなかなか片付かない変わり者の娘だという評判がうすく流布しているだろうので、慌ただしい雰囲気に合わせて慌ただしく動き回り、愛想よく声をかけ、ご迷惑をかけますと頭を下げて回り、親戚のうつくしい思い出話にうんうんと頷いてやる。そんなふうに気が張っているなか、その場にいる人たち皆で食卓を囲んでいると、兄から私の現状と、そのとき私がしでかしたちょっとしたミスについて、突っ込みが二回くらいあり、二回目のそれに耐えられなくて、頭が痛いといって二階の空いている部屋にひきこもって、布団をかぶって嗚咽した。兄からすればサービスのつもりでお得意の毒舌を披露したのであろうけれど、お互いそれほど親しみも覚えない従兄弟たちは、どう笑ってよいものかわからなくて、はは、と力なく笑いを発しただけだった、今回ばかりは兄にセンスが欠けていた、と冷静に考えてみようとする端から、兄は私のことがうっすら嫌いなのだろうとおもいはじめるのを振り払えない。ついでに従兄弟の妻たちについても、居るだけでまったく働かないし、愛想も良くないのに、とくにだれも怒ってもいないのが、お門違いかも知れないけれど腹立たしく感じる。私は子どものころからずっとそういうことに関して言われてきたのに不公平だとおもい、かといってしゃかりきにそれに合わせて生きてきたわけでもないので、自分の中途半端さがばかばかしい。
兄の子どもはかわいがってやるけれど、私は死ぬまでこのことを忘れない、と誓いながら、でも私も兄のひどい火傷跡のことを笑ったことがあるかも知れず、兄もそのことを忘れられないのかも知れない、と考えだすと自分を心底見放したくなり、嗚咽がとまらない。やっぱり祖父は私のことが好きではなかったし、私はだから祖父が好きではなかった。自分のことだけ考えて泣く。
母が私の様子がおかしいのに気づいてやってきて、どうしたのよ、誰から何か言われたの? と問いつめられたので、ヒロキ兄が云々、と言ってしまう。お兄ちゃんも悪気はないんよ、許してやってね、寝ていなさいと布団をかけ直してくれる。しばらくして窓の外から母が、鮎美にいらんこと言ったでしょうと言っているのが聞こえたので、起き上がってそのほうをみやると、兄となにか話している。私はなんだか白けてしまい、丸ぎこえやぞ、と大きな声をだす。兄と母が振り返ったので、兄のほうに中指を立ててやる。
寝たままいるのはきまり悪いので、落ち着いてから台所へ降りてご飯を食べる。私が寝ていたのを頭痛のせいだと信じ込んで心配している親戚に、鼻炎アレルギーもあるから頭痛がひどいのかも知れない、と噓八百をならべたてていると、兄が子どもを連れてやって来て、アレルギーがひどいの? と訊くので、私鼻炎アレルギーよ多分、たまにくしゃみとか鼻水とかひどいときあるよ、今なんだっけ? ブタクサ? と言うと兄は、ブタクサは10月ごろですけど、といくぶん冷笑しながら突っ込みをいれてくる。そうなん、今もなんかあるよね、何だっけ? と話を合わせていると腹が立ってきて、てゆうか私、ひどい言葉に対してアレルギー持ちなんですよね、と兄を睨みつけてやる。兄の子どもは一才半なのに私の様子がおかしいのがわかって慰めようとしているのか、まるでチョウチョみたいに私の周りをばあ、ばあ、と言いながら飛び回る。私もばあ、ばああ、と言って調子を合わせてやる。ああそれはどうもすいませんでした、と兄は言い捨てて別の部屋へ行く。
Yanqui Uxo
2013年5月23日 音楽
祖父が死ぬ3日前に妹に息子が誕生。名付け親の義父は流行を参照したわけでもないらしいのに、いちばん人気の漢字が用いられていて、大衆の無意識とはおそろしいものですな。
むかしおなじ名前のひとが同級生にいたけれど、親はヒッピーくずれだった、いまおもいだすと。
ゴッドスピードユーくん。
むかしおなじ名前のひとが同級生にいたけれど、親はヒッピーくずれだった、いまおもいだすと。
ゴッドスピードユーくん。
引頭佐知さんのだしとり教室―だしのとり方と定番の和食
2013年5月23日 読書
祖父の死去に伴い帰郷。
田舎なので近所のつながりが強く、近所の人をもてなしたりしなければならないので、やまほど精進料理の煮物をつくっていた。私は近所に住む親戚が総指揮をとるののお手伝い。ごぼうのささがきしたり、おにぎりつくったりした。
市販品の本だし、白だしの多用に目をみはる。白だし愛用者は母だけかとおもっていたら、近所の主婦たちにずいぶん普及しているので驚いた。正直そんなに高級な舌はしていないので、煮物につかわれても味がどうこうと言えないのだけれど、味噌汁の仕上げに白だしをつかうのは勘弁してほしいとおもった。
昆布出汁だけの精進料理は現代の田舎の人にはきつかろうとおもう。
私自身は、形状が粉薬みたいなので粉だしには抵抗があり、さりとて煮干しの頭やわたを取る手間もけっこう大変なので、昆布と出汁パックに頼っています。鰹より煮干しが好きです。
田舎なので近所のつながりが強く、近所の人をもてなしたりしなければならないので、やまほど精進料理の煮物をつくっていた。私は近所に住む親戚が総指揮をとるののお手伝い。ごぼうのささがきしたり、おにぎりつくったりした。
市販品の本だし、白だしの多用に目をみはる。白だし愛用者は母だけかとおもっていたら、近所の主婦たちにずいぶん普及しているので驚いた。正直そんなに高級な舌はしていないので、煮物につかわれても味がどうこうと言えないのだけれど、味噌汁の仕上げに白だしをつかうのは勘弁してほしいとおもった。
昆布出汁だけの精進料理は現代の田舎の人にはきつかろうとおもう。
私自身は、形状が粉薬みたいなので粉だしには抵抗があり、さりとて煮干しの頭やわたを取る手間もけっこう大変なので、昆布と出汁パックに頼っています。鰹より煮干しが好きです。
風が強い
2013年5月8日*
今年はやたら風がつよいよね、と職場のひとと言い合っている。
きょうは洗濯を三回した。私はおちつかないと洗濯機を何度も回してしまうのだなとおもった。
*
にんじんの千切りが好きだ。おもえば母は、キャベツの千切り名人だった。
*
妹のマスミに〈おしるし〉。おしるしという語の仰々しさに面くらう。
*
親切には、自分のやりたいことをやる親切と、相手のことをおもってやる親切があるのかな、とおもい、私はたぶん前者なので、後者タイプのひとが感じる徒労感や憤りにはあまり敏くない。年明けからお世話になったひとは後者なので私みたいなひとには徒労感をおぼえるのであろう、とおもった。すいません。
今年はやたら風がつよいよね、と職場のひとと言い合っている。
きょうは洗濯を三回した。私はおちつかないと洗濯機を何度も回してしまうのだなとおもった。
*
にんじんの千切りが好きだ。おもえば母は、キャベツの千切り名人だった。
*
妹のマスミに〈おしるし〉。おしるしという語の仰々しさに面くらう。
*
親切には、自分のやりたいことをやる親切と、相手のことをおもってやる親切があるのかな、とおもい、私はたぶん前者なので、後者タイプのひとが感じる徒労感や憤りにはあまり敏くない。年明けからお世話になったひとは後者なので私みたいなひとには徒労感をおぼえるのであろう、とおもった。すいません。
5月6日の日記
2013年5月6日*
三月に生まれた姪へ遅いお祝いを買いに行く。小学生の半ばあたりから、自分はピンクや赤が嫌だったのに、女の子へのお祝いとなるとそういう色にばかり目がいってしまう。一目みて、可愛い!というには顔が立派すぎるので、(生後2日目の写真からしてもう、顔があった)、ピンクや赤はなあ、とためらった末、うすいパープルのボーダーのロンパースみたいなものを買った。赤ん坊にパープルってどうなのかなとおもいつつ。
*
タネコさんと「ザ・マスター」、なかなか興味深く、たのしく鑑賞、しかし好きかと問われれば、好きではない。ホアキン演じる主人公とフィリップ演じる不思議系科学者との、セックスも現世も差異も軽々と飛び越える愛というか関係性が、あまりにスピリチュアルなようでちょっと受け付けなかった。はまる人ははまるとおもう。ホアキンはがんばっているのはわかった。そしてエイミー・アダムスが、やや映画には過剰にすぎるほどこわかったのが、巧いせいなのか顔のせいなのか、よくわからない。なんとなく演技で試合しているような映画だったような。
*
ジャコメッリ展@都写美。白い画面にうかぶ人たちが、同時に同じ場所にいるのに、ちがう生、というの、当たり前だけれど、ひしひしと感じた。ちがう生なのに同時に同じ場所にいるのが、すごいことのようにおもえた。
*
上新粉とココナッツミルクを手に入れた。もともと家にあったターメリックとナンプラーで、なんとバインセオができるのである。うれしくて感激して2日連続バインセオしたら、いっしょに食べるひとは2日目やや困惑していた。ココナッツミルクがきれるまでバインセオしたかったけれど、申し訳ないので残りはカレーに入れた。
スイートチリソースがなくてもよゆーでベトナムだったのが目から鱗。
三月に生まれた姪へ遅いお祝いを買いに行く。小学生の半ばあたりから、自分はピンクや赤が嫌だったのに、女の子へのお祝いとなるとそういう色にばかり目がいってしまう。一目みて、可愛い!というには顔が立派すぎるので、(生後2日目の写真からしてもう、顔があった)、ピンクや赤はなあ、とためらった末、うすいパープルのボーダーのロンパースみたいなものを買った。赤ん坊にパープルってどうなのかなとおもいつつ。
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タネコさんと「ザ・マスター」、なかなか興味深く、たのしく鑑賞、しかし好きかと問われれば、好きではない。ホアキン演じる主人公とフィリップ演じる不思議系科学者との、セックスも現世も差異も軽々と飛び越える愛というか関係性が、あまりにスピリチュアルなようでちょっと受け付けなかった。はまる人ははまるとおもう。ホアキンはがんばっているのはわかった。そしてエイミー・アダムスが、やや映画には過剰にすぎるほどこわかったのが、巧いせいなのか顔のせいなのか、よくわからない。なんとなく演技で試合しているような映画だったような。
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ジャコメッリ展@都写美。白い画面にうかぶ人たちが、同時に同じ場所にいるのに、ちがう生、というの、当たり前だけれど、ひしひしと感じた。ちがう生なのに同時に同じ場所にいるのが、すごいことのようにおもえた。
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上新粉とココナッツミルクを手に入れた。もともと家にあったターメリックとナンプラーで、なんとバインセオができるのである。うれしくて感激して2日連続バインセオしたら、いっしょに食べるひとは2日目やや困惑していた。ココナッツミルクがきれるまでバインセオしたかったけれど、申し訳ないので残りはカレーに入れた。
スイートチリソースがなくてもよゆーでベトナムだったのが目から鱗。
祈りのないひと
2013年5月6日やりたい放題で、という形容のしかたしかおもいつかない祖父が、いま、死なんとしている、と聞いた後に、やや持ちこたえていると情報が改められて、安心ともつかないようなほっと息をついたのだが、それでも付き添っている祖母が、ときおり握り返す手がひどく弱々しいので、もうだめだ、帰って来れるなら帰って来てほしいと、兄を経由して私に連絡をしてきた。帰って来れないようなら、意識のあるうちになにか言づてはないか、と、ついでに寄越してきた。けれど、何も言うことが浮かんでこないので、なにも言って寄越さないままである。祖父はともかく、祖母にはなにか、言ってあげたいような気がするけれど。
妹も、何も言うことがないという。悲しくないの?と夫に訊かれたので、私たちはあの人に、たいへん迷惑をかけられたと返したの、とやりとりを報告された。小さい頃はかわいがられた気がするね、とふたりで懸命におもいだしてみるが、しかし、あのひとは私たちが大きくなってからは興味がなくなっていたような気がする。自我が目覚めはじめるととたんにかわいくなくなったらしい、まあそういうものかも知らない、年の離れた人間というものは。けれども犬はいつまでたっても人間にはならないのでいつまでもかわいがっており、なでるような高い声で呼びかけているのを聞いて、祖父の気持ちわるさに気づいたのは、大人になってから。人間にたいしてはいつもどことなく敵意を含んだ、というのが言い過ぎならば、どことなく一枚なにかあるような堅い声でしゃべっていた。
町内のあの家に、愛人が住んでいたとか、酒をのむと火をつけてやると恫喝し暴れ回ったとか、彼には逸話が付きないけれど、ほとんど母から聞き及んでいる伝説のようなもので、実際にみてはいない私には、そしてこうして書き起こしてみる段になれば、いくらか牧歌的でさえある。わりにまめに働いて家業をおこし繁盛させたけれど、基本的に金に興味はなかったとおもう。稼いだ金は生涯のうちに使い尽くすときめていたのか、稼いださきからどんどん使い(というのは母が言っていた)、バブルがはじけてのち家業が緩やかに傾きだしても、やっぱり使っていた。とはいえ風雅を知らない田舎の人間であり、目に見えるような贅沢をたのしむというよりは、壊れたものをあっさり棄てて買い替えたりしているうちに、お金がなくなっていったようだ。そのくせ自分の寿命には敏感だったので、浴びるように飲んでいた酒も煙草も年齢を経るととともにきっぱりやめ、こまめに病院に通い薬をのんだ。遠くなった耳に合わせるようにテレビの音量をどんどん大きくして、家の外まで漏れるほどだったのが、好きではなかった。
やっぱり言うことが、ない。もうすぐ妹の子が生まれるので、その子が生まれる前に死んでしまったら生まれ変わりのようで嫌だよね、と妹と、言うことがないので笑っている。私には彼の呪いも祈りもよく聞こえてこないようにおもわれるのは、私の耳がわるいせいかも知れないし、彼にはそんなものないのかも知れない。
妹も、何も言うことがないという。悲しくないの?と夫に訊かれたので、私たちはあの人に、たいへん迷惑をかけられたと返したの、とやりとりを報告された。小さい頃はかわいがられた気がするね、とふたりで懸命におもいだしてみるが、しかし、あのひとは私たちが大きくなってからは興味がなくなっていたような気がする。自我が目覚めはじめるととたんにかわいくなくなったらしい、まあそういうものかも知らない、年の離れた人間というものは。けれども犬はいつまでたっても人間にはならないのでいつまでもかわいがっており、なでるような高い声で呼びかけているのを聞いて、祖父の気持ちわるさに気づいたのは、大人になってから。人間にたいしてはいつもどことなく敵意を含んだ、というのが言い過ぎならば、どことなく一枚なにかあるような堅い声でしゃべっていた。
町内のあの家に、愛人が住んでいたとか、酒をのむと火をつけてやると恫喝し暴れ回ったとか、彼には逸話が付きないけれど、ほとんど母から聞き及んでいる伝説のようなもので、実際にみてはいない私には、そしてこうして書き起こしてみる段になれば、いくらか牧歌的でさえある。わりにまめに働いて家業をおこし繁盛させたけれど、基本的に金に興味はなかったとおもう。稼いだ金は生涯のうちに使い尽くすときめていたのか、稼いださきからどんどん使い(というのは母が言っていた)、バブルがはじけてのち家業が緩やかに傾きだしても、やっぱり使っていた。とはいえ風雅を知らない田舎の人間であり、目に見えるような贅沢をたのしむというよりは、壊れたものをあっさり棄てて買い替えたりしているうちに、お金がなくなっていったようだ。そのくせ自分の寿命には敏感だったので、浴びるように飲んでいた酒も煙草も年齢を経るととともにきっぱりやめ、こまめに病院に通い薬をのんだ。遠くなった耳に合わせるようにテレビの音量をどんどん大きくして、家の外まで漏れるほどだったのが、好きではなかった。
やっぱり言うことが、ない。もうすぐ妹の子が生まれるので、その子が生まれる前に死んでしまったら生まれ変わりのようで嫌だよね、と妹と、言うことがないので笑っている。私には彼の呪いも祈りもよく聞こえてこないようにおもわれるのは、私の耳がわるいせいかも知れないし、彼にはそんなものないのかも知れない。
長尾智子の料理1, 2, 3
2013年3月24日 読書
料理との付き合い方がいまいちつかめていない気がしているのは、私じしんが自立ゆえの安定から程遠いからであろうか。
なにかしらつくらないと落ち着かないので、つくる。たいそうなイデオロギーはなく、またそういうものからは遠くいたいとおもっているし、スーパーのお惣菜的なものが苦手だという、いまのところはそんな理由だけ。
ときおりへんな物をつくったり、似たようなものが続いたりして、(なにかとクミンとコリアンダーをつかうので三日にあけずインドの風情がある)、いっしょに食べるひとに申し訳なくおもう。
年明けから先月末まで、やたらお菓子をつくっていた。よくあげていたひとに、お菓子つくるのすごく好きなのね、と感心されたのだが、お菓子をいっぱいつくる時期というのは、ひどく落ち着かない時期なので、なんとも返事しがたかった。砂糖とバターにおぼれて復讐でもしているような。
とはいえ、変なおもいつきの料理が喜んでもらえるとうれしい。ゆでたひよこ豆をゆで汁ごと、オリーブオイルと塩、ローリエを一枚いれて炊き込んだご飯は、よかった。それだけでは物足りないのが、私にはいいところのような気がする。今度はローリエでなく、クミンシードを油で熱してその油ごと炊き込んでみようとおもうだす。
あ、私の料理のポイントは、ひとつには概して主役不在ということだわ。
なにかしらつくらないと落ち着かないので、つくる。たいそうなイデオロギーはなく、またそういうものからは遠くいたいとおもっているし、スーパーのお惣菜的なものが苦手だという、いまのところはそんな理由だけ。
ときおりへんな物をつくったり、似たようなものが続いたりして、(なにかとクミンとコリアンダーをつかうので三日にあけずインドの風情がある)、いっしょに食べるひとに申し訳なくおもう。
年明けから先月末まで、やたらお菓子をつくっていた。よくあげていたひとに、お菓子つくるのすごく好きなのね、と感心されたのだが、お菓子をいっぱいつくる時期というのは、ひどく落ち着かない時期なので、なんとも返事しがたかった。砂糖とバターにおぼれて復讐でもしているような。
とはいえ、変なおもいつきの料理が喜んでもらえるとうれしい。ゆでたひよこ豆をゆで汁ごと、オリーブオイルと塩、ローリエを一枚いれて炊き込んだご飯は、よかった。それだけでは物足りないのが、私にはいいところのような気がする。今度はローリエでなく、クミンシードを油で熱してその油ごと炊き込んでみようとおもうだす。
あ、私の料理のポイントは、ひとつには概して主役不在ということだわ。
2月1日の日記
2013年2月1日・一月、やけに長かった。
・乾物を戻すと静かにテンションがあがる。暈が最初より増えるというのが、病みつきになる原因のようなー。
・一緒にいるのがまだまだ非日常なので、頭がよく回らない。
・乾物を戻すと静かにテンションがあがる。暈が最初より増えるというのが、病みつきになる原因のようなー。
・一緒にいるのがまだまだ非日常なので、頭がよく回らない。
1月23日の日記
2013年1月23日・いっぱいご飯を食べている。いろいろな人と食べているのだけれど、みんな食べている最中にはしを止めて、この味はね、ええと、と言葉を探したりする人たちなのが自分にはすごく心地よい。自分で作ったものには多少不満が残るけれど。
卵焼きをごちそうになる。出汁がきいているわけでも、すごくふわふわだとか巻きがうまいとかでもないけれど、おいしく食べた。毎日無理せず何日も何日も作れるようなお家の味。もともと卵焼きは好きなものだったのだけれど、こういうのがずっと食べたかったんだよね、などと正確ではない物言いをしたくなる。
・約束をいっぱいした。棒の折やそば粒山、固有名詞もあるけれど、具体的なものというよりは、とにかく一緒に過ごしましょう、というような約束。
卵焼きをごちそうになる。出汁がきいているわけでも、すごくふわふわだとか巻きがうまいとかでもないけれど、おいしく食べた。毎日無理せず何日も何日も作れるようなお家の味。もともと卵焼きは好きなものだったのだけれど、こういうのがずっと食べたかったんだよね、などと正確ではない物言いをしたくなる。
・約束をいっぱいした。棒の折やそば粒山、固有名詞もあるけれど、具体的なものというよりは、とにかく一緒に過ごしましょう、というような約束。
厄年のはじまり
2013年1月10日いろいろあった、と言いたくなるほどのお正月だったけれど、あったと言えるのはひとつのことだから、正確でない。やらなければならないことがいっぱい。人の優しさに助けられる。友人から耳の痛い助言がくる。同僚から厄年だよと脅される。
年明け、友人たちとの新年会はとてもたのしかった。サングラス装着というドレスコードをきめたので、友人と示し合わせてあほなパーティー用の眼鏡を買ったのだけれど、私のは宇宙人のようになれる眼鏡で、笑われた後にお願いだからはずして、と言われた。いっぱい写真をとった。いっぱい食べた。お酒もちょこちょこのんでみた。好きな人たちみんなが、ばらばらにたのしんでいるのが、たのしかった。
身に余る優しさをもらってしまう。とにかく優しくされて、tenderとはこういうことかな、とおもった。すごくうれしかったけれど、もともと優しい人なのだから、よくわからない。本当にあったことなのかな、とおもってしまう。写真をとっておいてよかったとおもうけれど、写真をみるとへんに空間がぐらぐらして、やっぱりわからない、とおもう。
最近ちょこっと料理しはじめたのは、たのしい。酸辣湯は研究したい。
年明け、友人たちとの新年会はとてもたのしかった。サングラス装着というドレスコードをきめたので、友人と示し合わせてあほなパーティー用の眼鏡を買ったのだけれど、私のは宇宙人のようになれる眼鏡で、笑われた後にお願いだからはずして、と言われた。いっぱい写真をとった。いっぱい食べた。お酒もちょこちょこのんでみた。好きな人たちみんなが、ばらばらにたのしんでいるのが、たのしかった。
身に余る優しさをもらってしまう。とにかく優しくされて、tenderとはこういうことかな、とおもった。すごくうれしかったけれど、もともと優しい人なのだから、よくわからない。本当にあったことなのかな、とおもってしまう。写真をとっておいてよかったとおもうけれど、写真をみるとへんに空間がぐらぐらして、やっぱりわからない、とおもう。
最近ちょこっと料理しはじめたのは、たのしい。酸辣湯は研究したい。
不謹慎極まりないときに、笑いたがる。HAHAHAHA! と大江の本の登場人物の振りかぶった笑いでなく、ぐふぐふぐふぐふ、と笑いたくなってしまう。許されるか許されないか、測りながら、いやしく笑ってしまう。
でも、やりすぎたらよくない。ゲームからはみ出る。この世からもはみ出る。そして戻れなくなっちゃう。
大みそかは、スフレチーズケーキを焼いた。厳粛になるべきだったけれど、厳粛になろうとすると笑えて仕方なく、厳粛さを菓子作りに投入した。焼き上がり、生地に刺した竹串に何かついてきたけれど、もういいや、と今、冷ましている。
でも、やりすぎたらよくない。ゲームからはみ出る。この世からもはみ出る。そして戻れなくなっちゃう。
大みそかは、スフレチーズケーキを焼いた。厳粛になるべきだったけれど、厳粛になろうとすると笑えて仕方なく、厳粛さを菓子作りに投入した。焼き上がり、生地に刺した竹串に何かついてきたけれど、もういいや、と今、冷ましている。
イブに山のぼりした。
2012年12月29日楽しかった今年の締めくくりはクリスマス・イブに山登り。引率の先生は私! 参加者は荏根さん貝垣くん私(捧くんは急な仕事でリタイア)。職場の山マダムのアドヴァイスをいただいたり山先生の荏根さんに地図を借りたりして完璧な計画をたてた。ほんとうは現地集合がスムーズに行くのだけれど、ひとりで長い間電車に乗っているのはもっさりするので、荏根さんと新宿待ち合わせした。
当日、集合時間に荏根さんから電話がかかってきて、起こされる。化粧もろくにしないまま家をでる。カメラを忘れる。作るはずだったおにぎりもあきらめて、タイマーで炊いたご飯をそのままにして出てきてしまう。
予定の開始時間から遅れること1時間ちょっとでスタート、地図を見ながら進んでいるはずなのに間違えてひとつ目の山の頂上を通らなかったり、すいません。
ふたつ目の頂上。ピリピリするほど澄んだ空気、快晴のためにすごく見晴らしがよかった。風が山々にぶつかって鳴るのが聞いたことのないようなすごい音だった。ご飯を食べていると冷えたので、動いているほうがいいね、ということになって、あまりゆっくりしないで切り上げる。それでも荏根さんが用意してくれた魔法瓶のお湯でスープや飲み物をごちそうになり、短い時間でもほっとすることはできた。せかせかお母さん鳥のように動く荏根さんをしり目に、あー寒いねお腹がすいたね、と口をあけるばかりの子鳥たち、私と貝垣くん。
わりと急いだのでもともとの予定時間の30分前には登山が終わり、日も落ちていないので渓谷沿いを1時間くらい散策しようと提案するも、徹夜明けであまり寝ていない貝垣くんが猛反対したので、歩くのはやめて、代わりに渓谷にころがっている岩でボルダリングに挑戦してみる。荏根さんの鮮やかな岩登りに拍手喝采。寝不足の貝垣くんも夢中になって試みる。私は下半身が重たいのではかばかしくいかないのが悔しい。
帰りは寄り道してスーパー銭湯なのか温泉なのかよくわからないけれど、駅前にあるのがすごくありがたい入浴施設へ行く。ご飯どころが併設されているのもありがたい。お風呂からあがったらすぐにご飯とかビールとかって(呑めないけれど)、なかなかいいのではないか。
帰りはまた寄り道してケーキをごちそうになり、クリスマスしていただいて、よい日だった。
当日、集合時間に荏根さんから電話がかかってきて、起こされる。化粧もろくにしないまま家をでる。カメラを忘れる。作るはずだったおにぎりもあきらめて、タイマーで炊いたご飯をそのままにして出てきてしまう。
予定の開始時間から遅れること1時間ちょっとでスタート、地図を見ながら進んでいるはずなのに間違えてひとつ目の山の頂上を通らなかったり、すいません。
ふたつ目の頂上。ピリピリするほど澄んだ空気、快晴のためにすごく見晴らしがよかった。風が山々にぶつかって鳴るのが聞いたことのないようなすごい音だった。ご飯を食べていると冷えたので、動いているほうがいいね、ということになって、あまりゆっくりしないで切り上げる。それでも荏根さんが用意してくれた魔法瓶のお湯でスープや飲み物をごちそうになり、短い時間でもほっとすることはできた。せかせかお母さん鳥のように動く荏根さんをしり目に、あー寒いねお腹がすいたね、と口をあけるばかりの子鳥たち、私と貝垣くん。
わりと急いだのでもともとの予定時間の30分前には登山が終わり、日も落ちていないので渓谷沿いを1時間くらい散策しようと提案するも、徹夜明けであまり寝ていない貝垣くんが猛反対したので、歩くのはやめて、代わりに渓谷にころがっている岩でボルダリングに挑戦してみる。荏根さんの鮮やかな岩登りに拍手喝采。寝不足の貝垣くんも夢中になって試みる。私は下半身が重たいのではかばかしくいかないのが悔しい。
帰りは寄り道してスーパー銭湯なのか温泉なのかよくわからないけれど、駅前にあるのがすごくありがたい入浴施設へ行く。ご飯どころが併設されているのもありがたい。お風呂からあがったらすぐにご飯とかビールとかって(呑めないけれど)、なかなかいいのではないか。
帰りはまた寄り道してケーキをごちそうになり、クリスマスしていただいて、よい日だった。
12月23日の日記
2012年12月23日*
今年は楽しかった、と多稲子さんに感想を問われて答えて、まあ今年は楽しかったな、とおもった。あたらしい人に会ったり、いろんなことで出かけたり、去年やその前よりそういうことが多かった。考えていることをまとめる機会を与えられたのもよかった。
来年は、楽しい年にはならないような気がしている。すくなくとも、わかりやすい楽しさのない年かも。そういう年になるよう自ら臨まなければいけないとおもうと、逃げ出したくなるけれど、のらりくらりと踏んばらなければ。
*
あなたをみているとつくづく、何もないのだな、とおもう。それはあなたの性別によるのかも知れないし、あなたの生き方によるのかも知れない。才能がなくても生きていけるだろうし、どんな定義であるにしろ、素晴らしい人生が送れないということもない。
だけれどあなたに何もないのが、私はときどきつらい。
今年は楽しかった、と多稲子さんに感想を問われて答えて、まあ今年は楽しかったな、とおもった。あたらしい人に会ったり、いろんなことで出かけたり、去年やその前よりそういうことが多かった。考えていることをまとめる機会を与えられたのもよかった。
来年は、楽しい年にはならないような気がしている。すくなくとも、わかりやすい楽しさのない年かも。そういう年になるよう自ら臨まなければいけないとおもうと、逃げ出したくなるけれど、のらりくらりと踏んばらなければ。
*
あなたをみているとつくづく、何もないのだな、とおもう。それはあなたの性別によるのかも知れないし、あなたの生き方によるのかも知れない。才能がなくても生きていけるだろうし、どんな定義であるにしろ、素晴らしい人生が送れないということもない。
だけれどあなたに何もないのが、私はときどきつらい。
クリスマスまーえーにー、やっ、てき、たー
2012年12月23日 音楽
クリスマス菓子を携えてやって来たすてき女子を、友人たね子と一緒におもてなし。果たして歓待できたと言えるのだか、どうか! おもった以上にすてきな女子に、緊張してしまい、へんな質問をするたね子をフォローできず、ついでに私もへんな質問をしてしまう。おねえさんから、影響受けましたか? って、へんな質問をしたのは、私と妹が、人生に対する態度に似ていなくもないことがないにせよ、まったく別種の女子だから。すてき女子はちょっと考えて、ありますよ、姉と偶然に、べつべつに同じ服を買ったりしたことあります、と答えてくれた。すてき女子もたね子も私も、女のきょうだいがいるということ。単なる、よくある偶然かも知れないけれど、なかなかの発見であるようにおもってしまった。
たね子が押さえてくれたお店は、私にはすこしだけ敷居がたかいようだったけれど、パスタもメイン料理もおいしかった。前菜はアンディーブに似た野菜を徹底的にローストしたもので、切りにくいねえ、と3人で苦笑した。根っこを切ればうまくいく、というので、お話ししながら3人で格闘した。
いろいろお話しそびれたな、とおもったけれど、この心残りがつぎにつながるのだわ、なんて、楽天的すぎるかも知れないけれど、会えてとてもうれしかったでつ。すてき男子(松田家の龍平?に似ていると聞いた)とのいっぷう変わった生活など、いろいろ突っ込んで聞けばよかった、なんて、下世話な心残りもあったり。げへ。
たね子が押さえてくれたお店は、私にはすこしだけ敷居がたかいようだったけれど、パスタもメイン料理もおいしかった。前菜はアンディーブに似た野菜を徹底的にローストしたもので、切りにくいねえ、と3人で苦笑した。根っこを切ればうまくいく、というので、お話ししながら3人で格闘した。
いろいろお話しそびれたな、とおもったけれど、この心残りがつぎにつながるのだわ、なんて、楽天的すぎるかも知れないけれど、会えてとてもうれしかったでつ。すてき男子(松田家の龍平?に似ていると聞いた)とのいっぷう変わった生活など、いろいろ突っ込んで聞けばよかった、なんて、下世話な心残りもあったり。げへ。
12月18日の日記
2012年12月18日先週のことなど。
*
ママ、還暦祝い喜んでくれた。当日、郷里に住む兄は父母をつれて鍋を食べに行ったらしい。
とにかく、こういうお祝いをもらった、してもらったということが大事なのだ。なによりもそういうこと、お友達に自慢したいよねえ、ママ。
*
妹が社員寮から夫との新居へ引っ越す手伝い。
妹は通常の勤務のあと帰宅してからとりかかるので、どうしても夜の作業になる。ホコリが舞うので、今年買ったばかりの空気清浄器を作動させるように言うも、「これは自然のホコリをとるためのものだから! フィルターがダメになっちゃうから!」と言い張って使わなかったり…なんというか、人の意見を聴かない子だというのは痛いほどわかった。「こげな埃っぽい部屋で風邪ひいてから流産してもしらんぞ!」と怒った。方言だと途端にちんぴらになる私。
*
ママ、還暦祝い喜んでくれた。当日、郷里に住む兄は父母をつれて鍋を食べに行ったらしい。
とにかく、こういうお祝いをもらった、してもらったということが大事なのだ。なによりもそういうこと、お友達に自慢したいよねえ、ママ。
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妹が社員寮から夫との新居へ引っ越す手伝い。
妹は通常の勤務のあと帰宅してからとりかかるので、どうしても夜の作業になる。ホコリが舞うので、今年買ったばかりの空気清浄器を作動させるように言うも、「これは自然のホコリをとるためのものだから! フィルターがダメになっちゃうから!」と言い張って使わなかったり…なんというか、人の意見を聴かない子だというのは痛いほどわかった。「こげな埃っぽい部屋で風邪ひいてから流産してもしらんぞ!」と怒った。方言だと途端にちんぴらになる私。
悩んだときは山に行け! 女子のための登山入門
2012年12月17日 読書初ダイヤ
2012年12月11日母への還暦祝いを購入。生まれて初めてダイヤモンドの付いたものを買った。心臓にわるいわー。
蟻の頭くらい小さなダイヤだったので、メッセージカードに「真ん中のはダイヤですので」と断り書きせずにおられなかった。
蟻の頭くらい小さなダイヤだったので、メッセージカードに「真ん中のはダイヤですので」と断り書きせずにおられなかった。
12月9日の日記
2012年12月9日*
母にはネックレスを買うことにした。妹は引っ越しなどで出費がかさむ時期なので、スタンドプレーになるわ。
大人になって自分についてわかったことは、誕生日プレゼントは当日を狙わねばインパクトが薄れるし、先延ばししているとけっきょく贈らないですませてしまう…要するにダメな自分。
*
紅葉、山には見に行けなかったけれど、こないだ天気の良かった日に友人と新宿御苑へぶらりんぐしたら、カエデの赤がすごかった。生まれて初めてくらいのカエデの赤。燃えとった。
暖かい日だったけれど、芝生に座ったらさすがにすこし冷えた。一緒に歩いてくれる友人はたからもの。それにしても山に行きたいですね先生、貝垣くん、魔亜子ちゃん。
*
北の国から降りてくるもの、楽しみにしております。
母にはネックレスを買うことにした。妹は引っ越しなどで出費がかさむ時期なので、スタンドプレーになるわ。
大人になって自分についてわかったことは、誕生日プレゼントは当日を狙わねばインパクトが薄れるし、先延ばししているとけっきょく贈らないですませてしまう…要するにダメな自分。
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紅葉、山には見に行けなかったけれど、こないだ天気の良かった日に友人と新宿御苑へぶらりんぐしたら、カエデの赤がすごかった。生まれて初めてくらいのカエデの赤。燃えとった。
暖かい日だったけれど、芝生に座ったらさすがにすこし冷えた。一緒に歩いてくれる友人はたからもの。それにしても山に行きたいですね先生、貝垣くん、魔亜子ちゃん。
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北の国から降りてくるもの、楽しみにしております。