12.2 モザイク通りでつかまえて
2012年12月7日 両親はホテル(新宿)に泊まり、私は妹の部屋(武蔵野)に泊まる。
私と妹が9時ごろ起床したので、新宿駅に着いたのは11時過ぎ。駅の構内で母に電話をかけると、西口のモザイク通りの入り口にいると言う。じゃあ改札をくぐってそっちへ行こうとしたところ、私のスイカがチャージ不足なのを処理している間に、妹がいなくなっていた。もう母に会いに行ったのかな、と階段をのぼりモザイク通りの入り口へ行くが、母も妹もいない。母に何度か電話をかけてみるがでない。モザイク通りの坂を2往復して探すけれどもいない。と、妹から電話がかかってきて「あんたどこにおるの」と言う。モザイク通りにおるよお、と返したら「信じられん、なんで先に行ったん!」と妹。どうやら改札をでた脇で待ってくれていたらしい。ごめんごめんと謝って経緯を説明し、階段を降りて妹と落ち合ったところで、母から電話。
「ごめんごめん、どうしても我慢できんで、トイレに行っちょって、でられんかった」「あらそう、いや大丈夫だけど、どこにおると」「また同じところ。あんたお父さんに電話すりゃよかったつに」「いや、お父さん話が通じんきん、めんどくせえ」「まあ、ホホホ」「モザイク通りの入り口ね?」「そう、おだ、きゅう、小田急線があるよ」「ええ? いま駅のなかにおるの」「西口、西口におるよ」「モザイク通りの入り口なのね?」「そうそう、看板がある」「小田急と京王のあいだの細い道?」「けいおう? なにそれ」
電話を切らないまま、西口の小田急線改札とモザイク通りの入り口を行ったり来たりして探すも、いない。「おかあさんおらんやん、もう、どこにおるの! 小田急線以外になにがみえる?」とやや大きな声で言うと、「あの、こちらは、小田急線改札です。南口です」と、いきなり知らない女の人が時報みたいな礼儀正しさで返してきた。びっくりしつつも、声を精一杯愛想よくして、「あの、南口ですか、そこ」と訊くと、「はい、そうですね、入り口付近です。南口はおわかりになりますか?」「はい」「南口の、小田急線改札とモザイク通りの入り口のあいだくらいです」「あ! そうですか! ありがとうございます、すいませんご迷惑をおかけして」「いえいえ」
「わかった?」と母の声に変わる。「おかあさん西口じゃないやん! とりあえずそっちに行くわ」
説明してくれた見知らぬ女性は、母によると〈制服を来たお姉さん〉ということだった。落ち合った後、母が指差した看板にはたしかに〈西口〉と書いてあったが、上向きの矢印↑が付いていた。
私と妹が9時ごろ起床したので、新宿駅に着いたのは11時過ぎ。駅の構内で母に電話をかけると、西口のモザイク通りの入り口にいると言う。じゃあ改札をくぐってそっちへ行こうとしたところ、私のスイカがチャージ不足なのを処理している間に、妹がいなくなっていた。もう母に会いに行ったのかな、と階段をのぼりモザイク通りの入り口へ行くが、母も妹もいない。母に何度か電話をかけてみるがでない。モザイク通りの坂を2往復して探すけれどもいない。と、妹から電話がかかってきて「あんたどこにおるの」と言う。モザイク通りにおるよお、と返したら「信じられん、なんで先に行ったん!」と妹。どうやら改札をでた脇で待ってくれていたらしい。ごめんごめんと謝って経緯を説明し、階段を降りて妹と落ち合ったところで、母から電話。
「ごめんごめん、どうしても我慢できんで、トイレに行っちょって、でられんかった」「あらそう、いや大丈夫だけど、どこにおると」「また同じところ。あんたお父さんに電話すりゃよかったつに」「いや、お父さん話が通じんきん、めんどくせえ」「まあ、ホホホ」「モザイク通りの入り口ね?」「そう、おだ、きゅう、小田急線があるよ」「ええ? いま駅のなかにおるの」「西口、西口におるよ」「モザイク通りの入り口なのね?」「そうそう、看板がある」「小田急と京王のあいだの細い道?」「けいおう? なにそれ」
電話を切らないまま、西口の小田急線改札とモザイク通りの入り口を行ったり来たりして探すも、いない。「おかあさんおらんやん、もう、どこにおるの! 小田急線以外になにがみえる?」とやや大きな声で言うと、「あの、こちらは、小田急線改札です。南口です」と、いきなり知らない女の人が時報みたいな礼儀正しさで返してきた。びっくりしつつも、声を精一杯愛想よくして、「あの、南口ですか、そこ」と訊くと、「はい、そうですね、入り口付近です。南口はおわかりになりますか?」「はい」「南口の、小田急線改札とモザイク通りの入り口のあいだくらいです」「あ! そうですか! ありがとうございます、すいませんご迷惑をおかけして」「いえいえ」
「わかった?」と母の声に変わる。「おかあさん西口じゃないやん! とりあえずそっちに行くわ」
説明してくれた見知らぬ女性は、母によると〈制服を来たお姉さん〉ということだった。落ち合った後、母が指差した看板にはたしかに〈西口〉と書いてあったが、上向きの矢印↑が付いていた。
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