山を歩いた。

2011年12月21日
山を歩いた。
 高尾を歩いた。
 いつも軽やかな足取りの貝垣くんが、前日遅くまでの飲み会が祟って高熱でドタキャンだったので、がんばって歩く魔亜子ちゃんと、侍で乙女で男子の荏根さんと3人で行った。私は悪趣味なので、貝垣くんの欠席裁判よろしくあいつはほんとうに駄目なやつ、という話で盛り上がろうとしたが、ふたりとも優しいので貝垣くんに同情していた。

 冬山のつもりで挑んだけれど、秋の終わりがくすぶっているせいか目を楽しませるに十分な色があった。モヘアみたいにもわっとしている木々たち、あれは何だったのかな。
 葉っぱが白粉みたいなベージュに枯れ、地面に還るのを待っているみたいに落ちていた。その待機の具合が好ましい。
 その落ち葉を野蛮に踏み鳴らす、霜柱を踏み荒らして童心に還る。霜柱は私が子供のころ好んで踏んでいたのよりはるかに立派で、こんなところでも私の郷里は小さい。

 景信山山頂にてなめこ汁と、コンビニで買ってきたおにぎりを食べる。なめこは大きくてすこし土の味がするようで、山の上らしい味。荏根さんがコーヒーをいれてくれて、パウンドケーキを分けてくれて、ティータイムできた。歩いたあとだけに、ひときわ優雅な私たち!

 魔亜子ちゃんは天然的ファニーで笑わせてくれる。美人顔なので、彼女の写真をとるのは楽しい。荏根さんは細野晴臣の真似をして笑わせてくれる。登山の先生なので、女子二人を気遣ってくれた。

 私たち3人とも自然界にはない色の青い服を着ていたのだけれど、他の2人は山に溶け込んでいるなか、私は山ウーマンにはなれんそうもない、なんか、闖入者っぽい浮いた色彩であった。闖入者だけどたぶんまた行く、今度はいっそモノトーンで決めようかしらん、とおもう。

 あの枯れ葉たちは正しく私のお友だち。


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