体の贈り物

2011年11月11日 読書
 新潮文庫の表紙はあんまり好みではないが自分が10代ならば好きになるかもしれない。だからというわけではないがレベッカ・ブラウンは若い人のための文学だと思う。

 この本から死やら介護(ケア)やら愛情やらについての〈普遍的な物語〉を読むのは有りだとはおもうが、やはりエイズあっての〈体の贈り物〉であるとおもう。エイズの流行により他者との体の気軽な触れ合いに躊躇いが生まれた、みたいな文章を読んだことがある(ソンタグなのかな?)。セックスっていろんなセックスあるし自由あるよね、みたいなことにいろんな意味で人々が気づきはじめたときに天罰みたいにエイズがやって来たのかな、とこれはイメージだけど。
 90年代における葛藤。

 他者の体に気安く触れてはいけない、他者のなかにある血や水には気安く触れてはいけない。だからこそ、この本のなかの体の触れ合いが汗が涙が、感動的なのだろうか。

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